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各地で行われた20歳を祝う集い

「西東京地域は発祥の地」

 在日本朝鮮青年同盟(朝青)が主催する年中行事として各地で定着している「20歳を祝う集い」。日本の「成人式」に対応する形で自然発生的に行われるようになったものだ。そのなかで、「僕たちの先輩世代が始めた」とし、30年来の伝統を守り続けているのが西東京地域。11日、昭島市内のホテルで行われた同地域の集いに足を運んだ。

育ててくれてありがとう

みんなそろって「ハイ、チーズ!」

 午後4時。開演の2時間も前だというのに、会場には1組、また1組と参加家族が訪れる。お目当ては会場内に仮設された「スナップ写真館」。2年前、東京朝高での集いでも行われたもので、プロの写真家に撮影してもらえる。息子の蒼賢くんと一番乗りで訪れた尹英俊さん(50)は、「わざわざ写真館に行かなくてもいいし、低価格で本格的。なかなか家族そろって記念撮影を撮る機会もないので、良い記念になった」と評判も上々だった。

 会場入り口に設置されたパネルには、「今まで育ててくれてありがとう」「ウリハッキョに送ってくれて感謝しています」など、父母への感謝の言葉をつづったメッセージなども紹介されていた。

 午後5時には参加者全員が集合。記念撮影を済ませて行われた式では、巨大スクリーンに高校時代の写真が映し出されるなか新成人が入場。初、中、高級部時代の恩師からの祝賀メッセージを集めたビデオレター、幼少期からの成長過程をまとめたスライドなど、映像を多用した「見せる演出」が盛り込まれた。シドニーオリンピックの共同入場、サッカーW杯など統一時代を象徴する写真も交え、新成人らが作成したスライドはとくに好評で、20年間を振り返り、涙ぐむ親の姿もみられた。

同胞社会の一員として

色とりどりのチョゴリに身を包んだ新成人たち

 集いといえば女性たちの華やかなチョゴリ姿が見ものの1つ。ピンクの愛らしい衣装に身を包んだ朴純実さん(日大1年、府中市在住)は、ドラマの撮影現場にも使われたホテルでの開催に興奮気味だった。「高校から日本学校に通い、ほとんどチョゴリを着る機会がなかったのでとてもうれしい。いつかこんな素敵なホテルでチョゴリを着て結婚式をあげてみたい」と夢をふくらませていた。

 対象者を祝って西東京学生会のメンバーがお祝いのサムルノリを披露する一幕もあった。練習を指導してきた朝大プンムルノリサークル「セマチ」のメンバーで20歳を迎える崔運浮ュん(政治経済学部2年)は演奏終了後、舞台上で日校生から花束を受けて照れ笑い。「彼女たちが朝鮮のリズムを通して民族を感じてくれたことがとてもうれしい。これからは同胞社会の立派な一員としてさらに指導に励みたい」と語った。

 高級部卒業後、テコンドーの指導者になることを夢見てカナダに留学中の黄大勇くんは、幼なじみたちとの久々の再会にうれしさを隠し切れない様子。「洪水のような拉致報道に驚いたが、僕らの世代から朝・日双方の不信感をなくすことが必要だと思う。そのためにも今日のように、『会ってきずなを深めること』が大事なのでは」と述べていた。

受け継がれる伝統

ハルモニとともに

 ホテルでの集いは同地域では3年ぶりのこと。同朝青では対象者、留学同も交えた実行委を10月から設置し、準備に奔走してきた。「9.17直後だったからこそ原点に立ち返り、同胞たちが喜んでくれるようなイベントにしようと腐心した。準備過程で不信や不満をぶつけられることもあり、やりづらい面がなかったといえばうそになるが、逆に多くの励ましも受けた」と李鎮和・朝青本部委員長は語る。

 「『西東京は同胞青年の日発祥の地』と、当時の先輩たちから聞いている。先輩たちの期待に応えるためにも、新成人を地域同胞社会が祝う30年来の温かい伝統をこれからも守り続けていきたい」と抱負を語った。(李明花記者)

神奈川

 高校在学時に「朝・日交流会」などを通じて、朝高生と日本の高校に通う同胞学生たちとの交流を深めてきた新成人たち。卒業後も連絡を取り合い、今回の式にも一緒に参加した。神奈川学生会出身の辛麻美さんは、ピンクのチョゴリを着て参加。「朝高のトンムらと知り合えなかったら、たとえ案内のはがきが届いたとしても日本の成人式に出ていたと思う。いろんなつながりがあって、こうしたチマ・チョゴリを着て成人を祝ってもらえて本当にうれしい」(11日)

埼玉

 各種ゲームが行われた式典では、最後に安創秀、金末順さんが新成人を代表してあいさつ。「ハラビジ、ハルモニ、アボジ、オモニたちから受け継いだ民族の心を守り、朝鮮人として立派に生きていく」と決意を述べたあと、それぞれの父母に感謝の心を込めた花束を送った。(11日)

 

 

東京

 「しっかり撮ってね」「はい、チーズ!」。久しぶりに再会した同級生とともに記念撮影に興じていた新成人たち。色とりどりのチョゴリで埋め尽くされた会場は、まるで花畑のよう。(11日)

 

 

 

北海道

 息子や娘の成人を祝おうと、稚内、北見、函館、遠くは秋田などからも駆けつけた父母たち。司会者の「目標にする人は?」の問いに、「もちろんオモニです」と答える新成人を誇らしげな表情で眺めていた。(7日)



 

京都

 「朝鮮人として、同胞社会の新しい未来をしっかり歩んでいきます」。新成人の決意に、父母たちは「これからは同胞社会の一員としての自覚と責任を持ち、頼もしく立派な大人になってほしい」とエールを送っていた。(12日)

 

 

千葉

 新成人28人の中からベストドレッサー賞に輝いだ龍秀くん(写真左)と金香蘭さん(写真中央)には、東京ディズニーシーのペアチケットが贈られた。「一緒に行く」との条件にちょっとはにかむ2人。(12日)

 

 

[朝鮮新報 2003.1.16]